運転や免許等に関して指導員がレポートします

運転している時に『これって何だろう?』と疑問に思うことは案外多いと思います。また自動車も日々進歩し、知らない言葉を聴くことも増えてきました。
そんな疑問に春日部教習所の指導員がレポート致します。※指導員の私感もありますので、あくまでも参考意見としてご利用下さい。

  若者は自動車から離れてしまったのか?

「若年層における自動車離れ」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
その影響もあり自動車教習所の入所者数も年々減少しています。また、日本の総人口も年々減少していますが
自動車の販売台数は、ここ最近際立って減少している訳でもなく、かえって数年前と比べると増えています。

 また、「若い方は自動車に興味を持たなくなったのか?」というとそうでもないみたいです。
カーシェアリングやレンタカー業者のアンケート調査によれば、カーシェアリングやレンタカーでデートをするのが好きだと
答えたのは20歳代が83%で最も多くなりました。(全体平均は73%、30代75%、40代73%など)
ちなみにデートで運転したいクルマは、SUVやコンパクト カーというのが20~30歳代でアンケートの半数近くを占めたそうです。
 若者の自動車離れについては経済面に問題があるのかもしれません。自動車を購入し、分割払いやリース料を毎月支払い
そのうえ駐車場の支払い、税金等を加えれば、「タクシーに乗ったほうがいい」という価値観を持つ方もいるかと思います。
 しかし、そういう人も自動車は便利だと感じているからタクシーを使うのであって、決して自動車が嫌いだとは言っているわけではありません。
事実、東京モーターショー2019は若者世代も含めて盛況でした。昨年、2019年10月24日から12日間に渡って開催された東京モーターショーの
総来場者数は130万人を超え、6年ぶりに100万人の大台を大きく超え、若者の姿も目立ちました。
 最新の自動車、レースマシン、美人コンパニオン、自動車関連のミニイベントなど興味の対象は人それぞれだと思いますが
いずれも自動車に関連するものとも言え「若者が自動車から興味を失った」とも言い切れないようです。

▶自動車運転免許の取得率はどうでしょうか? 

 自動車への興味関心を失ったわけではないとすると、「若者の自動車離れ」とは運転免許の未所有を意味するのでしょうか?
警察庁が2019年3月27日に発表した「運転免許統計」を使用し、年代別に普通自動車免許の取得状況を比較してみたところ
各年代の人口に対する運転免許取得者数の割合は以下のようになりました。

 20代の運転免許取得率を見ると、30〜50歳代と比較しておよそ5〜10ポイント低いようです。しかし現在の30代が20代だった
10年前2009年時点での運転免許取得率/取得者数と比較してみると、2.5ポイント減と、「若者の自動車離れ」と言われているわりには
10年前と大差はありませんでした。

 また、20代の取得率は他の年代に比べて一番低いが、30代では最も高い割合を示しています。
それは「取得する年齢層が変わってきている」という見方も出来るのではないでしょうか。

▶若者は自動車から離れたのではなく、自動車を保有しなくなったのか?

 各年代で自動車保有台数を比較すると20代は約40代の1381万台から最大807万台少ないことが解り
ここまでの差が出ると「若者が自動車を保有しなくなってきた」と言えます。

▶なぜ若者は自動車を持たなくなったのか?

 20~30代の「車を欲しい人」と「車はいらない人」は見事に半分に割れているそうです。また、欲しいと思っていても
買わない人も多く、その理由のトップ3に「維持費がもったいない」「今すぐ買う必要性がない」「購入費用が高い」があります。
将来の貯金、支払われるかさえもはや疑問視されている年金などを考えれば、少しでも貯蓄を増やしたいと思い、20代で無理を
してまで車を買う必要性は無いと考えてしまうのではないでしょうか。

▶自動車の価格は50年で5倍近くに上昇!

 実際に若いうちから自動車を保有するには難しい時代になってきているみたいです。国産車は数十年前、500万円もすれば
充分な高級車でした。100万円以下でもいい車が数多くありました。しかし、最近の車は衝突回避、全方位モニターなど
様々な機能が搭載され、技術の向上は感じますが、それに伴い値段が上がり続けています。
 安さが売りだったはずの軽自動車も、規格が変わり品質向上とともに値段も上がり、最近では200万円以上のものが登場しています。
普通車に至っては、上限が1000万円を超えるものまで数多く登場しているのが現状です。
 次のグラフは、国税庁による平均年収の統計と一般的なファミリーカーの価格推移、そしてその車両価格に対する平均年収の
割合を指数として表したのが、次のグラフです。

 このグラフを見ると、車両価格は1966年の統計当初に比べると、2018年では約5倍に上昇していることがわかります。
しかし、この時が流れる間には当然物価も変化しています。50年前の100万円と今の100万円では、その価値に大きな違いがあります。
 そこで見て頂きたいのが指数です。この指数とは、一般的なサラリーマンの平均年収に対する車両価格の割合を示しています。
これをみると、統計を取り始めた1966年の指数は約90%でしたが、高度経済成長期以降の1974年からは30%以下となっており
自動車の購入というのが非常に身近になっているのがわかります。ただし2000年以降の指数は上昇に転じ
2018年の指数においては約60%となっており、最も指数が低かった時と比べると2倍以上となっています。
自動車の販売価格は年々上昇していますが平均年収はそれに追いついていない。若しくは自動車の価格が上がり過ぎているのかもしれません。
  数値的にみても自動車というのは手が届きにくい存在となったと言え、この辺りが若者の自動車保有者数減少に繋がっているのかもしれません。

▶カーシェアリング・レンタカー利用者の増加

 他にも、マイカーを持つ魅力が少なくなった背景にはレンタカーの充実や、カーシェアリングなどの新しいシステムの登場も
少なからず影響しているようです。免許は持っているが車を持っていない人には、乗る回数によってはレンタカーや
カーシェアリングの方がお得になるケースもあり、都心部等を中心として徐々に定着してきています。
「休日にしか乗らない」「短時間しか乗らない」 などの都心部等の要望に応えたものと言えます。

▶移動手段の多様化による都心部周辺での「免許」の必要性

 一都三県に住んでいて自動車を保有する必要性は高いでしょうか?都心部周辺では駐車場代だけでも高い費用が必要になります。
移動しようにも道路が慢性的に渋滞しているなど、電車で移動したほうが安くて早いのが現実です。
また、自動車でなければ持って帰れないような大きな買い物も、今ではネットで注文すれば、送料無料で早ければその日のうちに
届きます。旅行も途中まで鉄道を使い、目的地でレンタカーやタクシーを使えば往復の渋滞を気にする必要もありません。
 人口が地方から都心部に集中し始めている状況では、自動車が必要な地方の若者よりも、車を必要としない都会の若者のほうが
比率としても多いのかもしれません。このような事情を考慮すれば、免許を持っていても運転する機会は少なくなります。
実際に「免許は持っているがペーパードライバー」「運転免許証は身分証代わり」という人は増えているようです。

▶時代の変化による趣味の多様化

 価値観は時代とともに変わります。バブル世代では車を持つことは大きな憧れで、無理をしてでも持ちたいと自動車に
お金を費やしていました。しかし、趣味趣向が多様化した現代の若者においては、その認識が変わってきました。
そのお金の使い道として挙げられるのが携帯電話の普及、スマートフォン等のインターネット環境への投資です。
 約30年前の若者が「車を持っていないのはカッコ悪い」と認識していたように、現代の若者では「スマートフォンを持っていない
のはカッコ悪い」に取って代わりました。
インターネットの普及により若者の欲しいもの、必要なものの優先順位が変化しているのです。
そして、インターネットが普及しブログサービスや、動画共有サービスなどが登場し、個人趣味の時代が加速しました。
その流れは未だに進化し続け、今では若者の興味関心はアニメや音楽、ゲームなどの個人で楽しむものが上位にランクインしています。
 スマートフォンアプリやSNSの普及によって、どこでも誰とでもコミュニケーションが可能になった今、趣味が個人で
楽しめるものになり、外に出かけるアウトドア趣味自体が縮小し、自動車への興味や執着が薄れているのかもしれません。

▶まとめ

 「若者の自動車離れ」の原因は誰にあるわけでもなく、価値観の違い、経済的な理由、サービスの発展など様々な要因が
重なった結果に起こった「時代の流れ」ではないでしょうか。
 自動車教習所で働く者として「若者の自動車離れ」を調べてみましたが、若い方の車に対する興味が少なくなったのは
やむを得ないことだと思います。自動車に対する価値観も大きく変わりました。
 少子高齢社会の中で若い方の人口は減少をたどり、経済難、趣味の多様化、投資先の変更と、様々な要因が絡み合い
結果的に若い方の自動車離れが加速したかのように思えます。しかし、前述した各年代における人口と、運転免許保有率をみると
若い方が決して運転免許証を不必要としているわけではなく、自動車の価値観等が変わり、運転免許証の取得年齢が一昔前と
変わってきたということだと思います。時代は変わっても自動車や運転免許証は、日常生活と深く繋がっていることには変わりはありません。
多くの方がいずれは運転免許証を取り、いつかは自動車を保有したい(しなくては)と考えていると思います。
 春日部自動車教習所では皆さんが自動車免許を取得した際に、「免許証を取って良かった!」「春日部教習所に来て良かった!」
と思ってもらえるような教習を今後も目指していきます。        ~N指導員 令和3年投稿~

  渋滞について

みなさんは渋滞が発生する原因をご存知でしょうか?渋滞には様々な原因があります。原因の中には、ドライバーのみなさんが
知っていれば渋滞が発生しなくなるものもあります。そんな渋滞の原因について解説していきます。

○一般道路の場合

一般道路には交差点があり、大きな交差点になると必ず信号機が設置されています。青信号の時間は車の通行量によって場所ごとに
調整されていますが、交差する道路の通行量がどちらも多いと、通過台数に見合うだけの時間が確保できないために交差点を先頭に渋滞が発生しています。
 さらに右折車線がなかったりして、交差点で曲がる車が後続の進行を妨げてしまうため、より渋滞を発生させやすくしてしまいます。
ですから右折時は道路の中央に寄せなければならないのです(下図参照)。一般道路の場合は、道路の構造が原因で渋滞してしまうことが多いです。

○高速道路の場合

▶トンネル部
 トンネルに入ろうとするときに、入り口の暗がりや圧迫感によってドライバーが一時的に速度を落とすことで後続車との車間距離が
縮まりさらに後ろが連鎖的にブレーキを踏むことで渋滞が発生します。無意識に速度を落としてしまう傾向があるので、感覚に頼らず
速度計を利用して速度を確認しましょう。

▶インターチェンジ
 流入車が低速で合流する際に後続車が速度を落とし、走行車線の流れが停滞することで発生します。さらに走行車線の車が
追い越し車線に進路変更することにより、同じ要領で渋滞が発生します。通過するインターチェンジが近づいてきたら
流入車の為に右隣の通行帯に進路変更しておくことで防ぐことができます。

▶上り坂とサグ部
 発生原因の断トツトップが上り坂とサグ部です。サグ部とは下り坂から上り坂に変わる凹部の構造を持つ場所のことです。
サグ部では人間の目の錯覚により上り坂だと感じずに、自然と速度が落ちてしまいます。すると後続車がブレーキを踏み
連鎖的に減速し渋滞につながるのです。このような場所では、道路でよく見かける「速度を落とせ」ではなく「速度を上げろ」や
「速度の低下に注意」などの看板などで注意をドライバーに促しています。
 また、渋滞の多い首都高速道路でよく見かけるエスコートライトも効果があります。
エスコートライトについて  首都高速道路株式会社ホームページへリンクします。

 渋滞原因の代表的なものを紹介しました。色々な知識があれば、速度低下に注意することができるので、みなさんの運転で渋滞を
緩和することもできるかもしれません。       ~M指導員 令和2年投稿~

  シートベルトについて

 皆さんは自動車に乗る際にシートベルトを正しく着用していると思いますが、では何故シートベルトを着用しなければ
ならないのでしょうか?もちろん違反となってしまうからではありませんね。
交通事故にあった時に身を守るための装置であるシートベルトの効果として学科教本には次のように載っています。
      ①衝突時に、頭や胸を打つことが少なくなる。また、後部座席の同乗者が他の同乗者に危害を加える可能性が少なくなる。
      ②横転や転落時に怪我が軽くなる。
      ③運転姿勢が正しくなり、ハンドル操作が確実になる。
      ④動体視力の低下が少ない。
      ⑤腰及び上半身が安定するため疲労が軽減される。
等の効果が得られます。
 では、どの席に座るときにシートベルトが必要なのでしょうか?道路交通法では運転者自身がシートベルトを着用するとともに
助手席や後部座席の同乗者にもシートベルトを着用させなければなりません。
そうです、後部座席も着用義務があるのです。(平成20年6月改正により義務化)だいぶ前から義務化されていたのです。
 下の絵は『千と千尋の神隠し』での場面です。シートベルトの着用義務が無かった頃ですのでシートベルトを着用はしていませんが
着用義務となってからはドラマ等見ていても後部座席の人はシートベルトを着用していますね。皆さんもチェックしてみてください。

 自動車教習所は、技能検定の際に後部座席に同乗する機会があります。また、複数教習といって2~3名で教習を実施する時間も
ありますが、その時も後部座席に乗車します。もちろんしっかりシートベルトを着用していただいています。
 では、タクシー・バスに乗る時はどうなのでしょうか?タクシー・バスであっても交通事故は起きる可能性があるので
安全のためシートベルトは着用しなければなりません。後部座席は安全なイメージを持たれている方が多いですが
そんなことはありません。後部座席に乗車しシートベルト未着用状態で交通事故が発生した場合車外に放出されたり
前席の人に危害を加えてしまう可能性が高くなることを絶対に忘れないで下さい。
同乗者には必ずシートベルトを着用させましょう。それが本当の優しさです。        ~K指導員 令和2年投稿~

  安全運転サポート車について

  みなさん、『サポカー』ってご存じですか?
ここ最近、高齢運転者による交通事故が多発していますよね。
75歳以上の運転者の死亡事故を分析すると、『正面衝突・人対車両・追突等』が約7割を占めています。
その要因として、ブレーキペダルとアクセルペダルの踏み間違いを原因とする死亡事故が他の年齢層と比べて高いそうです。
 この様な事から、日本において高齢運転者を含めた全てのドライバーによる交通事故の発生防止・被害軽減対策の一環として
高齢運転者を中心とした運転者による操作ミス防止に主軸をおいて普及を推進しています。
   

2017年4月『安全運転サポート車』を展開するにあたりその愛称を『セフティーサポートカー(略称=サポカー)』に決定しました。
では、サポカーについて紹介します!サポカーは、大きくわけて2種類。

    『サポカー:一般向け(全運転者)』
        ・被害軽減(自動)ブレーキを搭載
    『サポカーS:高齢者向け』
        ・被害軽減(自動)ブレーキ
        ・ペダル踏み間違い時加速抑制装置等を搭載

さらに、サポカーSは、高齢者の安全運転をサポートする機能の対応状況により3種類。

    『サポカーSベーシック』
        ・30km/h以下の低速被害軽減(自動)ブレーキ(対車両)
        ・ペダル踏み間違い時加速抑制装置を搭載
    『サポカーSベーシック+』
        ・被害軽減(自動)ブレーキ(対車両)
        ・ペダル踏み間違い時加速抑制装置を搭載
    『サポカーSワイド』
        ・被害軽減(自動)ブレーキ(対歩行者)
        ・ペダル踏み間違い時加速抑制装置
        ・車線逸脱警報装置
        ・先進ライトを搭載

みなさんのまわりに高齢で現役バリバリでハンドルを握っている方、たくさんいらっしゃいますよね! 国は高齢運転者による
事故対策として、車両安全対策(サポカー)・道路交通法の改正 (高齢者講習の方法・高齢者向けの安全機能車の限定免許の案)
免許証の自主返納などに取り組んでいます。
 もしみなさんが当事者となった時、高齢運転者に対してどのように助言しますか?
ちなみに私だったら、免許証の自主返納を勧めるかもしれません。        ~M指導員 令和2年投稿~

   

  春日部市内の信号機について

 普段、みなさんは車を運転していて信号について疑問に思うことはありませんか?私は仕事中や、休みの日に車を運転していると
間違ったタイミングで交差点に進入してしまう車や、明らかに勘違いで信号無視をしてしまう車をよく見かけます。
 そこで今回は、春日部市内にある信号について解説をしていきます。

 まず始めにみなさんが一番よく見かける、三連式信号機です。
信号機の色の変化の仕方は簡単ですね。青→黄色→赤の順番です。一番なじみのある信号機ですね。

 次にこの三連式信号機に、右折の矢印がついた信号機です。 春日部市内でも割とよく見かける信号ですね。
右矢印信号の変化の仕方はこのようになっています。

右折車を効率よく流すための矢印信号なので、右折車以外はすべて赤信号になります。
 ここで注意点です。あくまで三連式信号機に右矢印がついただけなので、右折待ちの先頭であれば当然交差点の中に進入して
交差点の中心で対向車が切れるのを待ちます。対向車が切れれば、もちろん右折してオッケーです。
次に掲げるセパレート信号と勘違いをして、交差点に進入せずに停止線で右折待ちをしている車をよく見かけます。
右折待ちは交差点の中でしましょう。

 最後に三連式信号機に三連式矢印がついたセパレート信号です。
春日部市内では、小渕、豊春駅入口、金崎、南桜井駅入口など、国道16号にある信号です。
セパレート信号の変化の仕方はこのようになっています。

 この信号の目的は、右折するときに絶対に対向直進車、左折車がいないように制御していることです。
みなさんが右折する時には対向車が来ない、みなさんが直進や左折する時には対向右折車が来ないのです。
対向車への注意が軽減されるので、歩行者や行先の情報を取りやすくなるので、交通事故防止には効果的な信号ですね。
 しかし、このセパレート信号こそが勘違い信号無視を起こしてしまうのです。
まず右折待ちの場所です。始めは直進用、左折用の矢印が出ています。右折車に対しては、赤信号になります。
ということは右折車の先頭は、停止線で信号が変わるのを待ちます。その後、黄色→赤→右折矢印に変化します。
右折矢印が出たら、右折開始です。セパレート信号の右折車は、交差点に進入せずに停止線で待たなければなりません。
 右折のタイミングにも注意が必要です。あくまで直進用、左折用の矢印が出ている時は、右折車に対しては赤信号です。
対向車が全然いない場合でも右折はできません。もし右折してしまえば、完全に信号無視になってしまうのです。
直進、左折に関しては、さほど難しくはありません。セパレート信号では、右折する時に矢印をよく見て
正しい判断をすることが求められます。

 信号というのは、交通事故を防ぐために存在します。しかし使い方を間違えてしまうと、交通事故につながってしまうんですね。
今回取り上げた信号は三種類です。皆さんもご存知の通り、まだまだ色々な信号がありますね。
 他の信号についてはまた後日、解説をしたいと思います。       ~M指導員 令和1年投稿~

  「免許証返納式」が話題に!

 2019年4月19日、東京都豊島区東池袋で通商産業省(現経済産業省)の元職員の男性(当時87歳)の運転していた車が
暴走して多重追突事故を起こした。この事故で2人が亡くなり、10人が重軽傷を負った。
 現在、このような高齢者の交通事故が問題視されていますが、それを未然に防ぐための方法の一つとして免許証の返納があります。
しかし、長年運転をしてきたドライバーにとって免許証を自主的に返納するということはなかなか難しいところがあり
家族が求めても応じないことも多々あるみたいです。そんな家族のひとりが計画した「返納式」で、返納した本人も含め家族全員が
幸せになったというツイートが話題になっています。
 その内容とは、家族から免許証を返納して欲しいといわれても本人は「大丈夫」と思い、なかなか返納に応じない父がいました。
そこで家族は父にこう言ったそうです。「返納することは先を見据えたとても良いことだから、免許返納してきたらお祝いだね!」と。
すると父親は何も言わずに無事に返納してきたそうです。
 無事に返納してきたおとうさんに表彰状を用意し、 「あなたは長~い間無事に完走しました。 またその先見の目を持って
免許を自主返納されました。ここにその素晴らしき決断を表彰します」。ケーキと一緒に額に入れた表彰状を渡したら
すごく喜んでくれたそうです。

 高齢者にとって、免許証は長年培ってきた資格者証でもあり、それを失うということはその方のプライドに傷をつけてしまう
こともあります。ましてや本人にその必要性がない、自覚がない(身体能力が低下している)となおさらです。
しかし、そのプライドを尊重し、これまでの無事故を称えてねぎらうことは、高齢ドライバーにとって、プライドを
傷つけることなく大役を果たせた、という気持ちを生む効果があると言えます。
 運転免許証は生活に密着しているため、運転が出来ないと生活に困るなどの理由がある方もいると思います。
その他、写真付きの身分証明書が無くなると困る。と思っている方も多いようですが、その心配はいりません。
返納後に発行される「運転経歴証明書」というのがあるからです。これは免許証と同じサイズで顔写真も添付されているので
本人確認書類として金融機関等でも使用でき、返納後の生活で身分証明が出来なくなるというような心配は無くなります。
 また、この運転経歴証明書は様々な優遇サービスもあり、これを提示すると公共交通機関やタクシー会社で
運賃の割引が受けることが出来るサービスを行っているところもある他、各遊興施設や観光施設での優遇サービスを用意している
ところも数多くあります(各種支援施策は各自治体や都道府県警察又は都道府県ウェブサイト参照)。
免許証を自主返納すると、このような特典があることを知らない方もいると思います。交通事故は誰しも起こしたくて起こしている
わけではありませんが、事故を起こしてから後悔をしても遅いです。免許証を返納するのと、しないのと、どちらがこれからの
生活を豊かにしていくのか、免許所有者ならば誰しも考えてみる時期がくるのではないでしょうか。    ~N指導員 令和1年投稿~

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